本線ホームとは離れた氷見線専用ホームから発車。
終着駅・氷見に到着。
窓口でオレンジカード5枚購入。それと引き替えに「ほくりく街めぐりの達人」というスタンプラリーの参加キットを求めてみる。本来無料でもらえるものなのだが,スタンプラリーの期限が明日までなのでやや気が引けるのである。
駅員氏は,明日一日では全部回れないので渡せないと言う。スタンプは1個から応募できるのでそれも変な話であるが,在庫がないのかと問えばあると言い,「捨てるんならいただけませんか」と言うと,「捨てはしませんが」と渋々箱から立派なキットを取り出して渡してくれた。
失礼なことを言ってしまったと反省したが,ともあれ,北陸3県17駅の街めぐり案内が入った立派なもので,明日の旅に大いに参考になりそうである。
氷見は藤子不二雄A先生の故郷である。駅の観光案内所には忍者ハットリくんの登場人物が勢揃いしていた。
「○○ぐち」という名のバス停は当の場所から相当離れているのが通例で,氷見駅から氷見駅口まで徒歩5分かかると時刻表にも書かれている。駅員氏に尋ねても氷見に来たばかりでわからないというので,とりあえず適当に歩くとすぐ見つかった。
バスの運転手は何かむしゃくしゃしていたのであろうか,身の危険を感じるほど飛ばす。
富山・石川県境にある「脇」停留所に到着。ここで七尾バスに乗り換えとなる。茶屋の一軒でもあればと思ったが,ほんとに何もない真っ暗闇である。冷気陰々とした浜辺で地元の老夫と小一時間ひたすら待つ。
老夫は途中のバス停で降りた。
七尾駅到着。
次の和倉温泉駅まではJRの線路であるが,穴水まで直通する列車はのと鉄道のホームから発車する。のと鉄道の車両は第3セクターの車両にしては重厚感があり,車内も明るく快適だった。
和倉温泉駅到着。
ハイヤーの運転手さんに紹介してもらった食堂で夕食とする。親子丼700円。
和倉温泉
石川県下随一の温泉街である。しかし温泉街は寂しかった。結局,この温泉もそれぞれの温泉旅館の中ですべてが完結しており,浴衣を着て歩ける温泉街は消滅している。
総湯
温泉街の中心にある共同浴場。消毒臭はあったが,飲泉可能だった。苦みのある食塩泉で,たしかに名湯という感じはした。
日本の宿のと楽
本日のお宿。
内装は北海道の宿屋でもなかなかないくらい華美を極めている。
客室も天井が高く,液晶式のテレビジョンが備え付けられていた。NHKのニュースは名古屋局のものが映ったのが意外に思った。
ただ,どうもサービスが行き届いていないように思われた。番頭さんがひどい風邪を引いていたのがまず印象を悪くしたが,部屋に館内案内がないのにも驚いた。これでは湯殿やお土産屋がどこにあるのかもわからない。
お土産屋。魅力的なものは何もなかった。
朝食はバイキング。わたしは蕗の煮付けさえあればほかに何もいらないのだが,その手のものはなかった。変わっていたのは醤油がないこと。納豆を醤油なしで食べたのは初めてだったが,この地方の人は醤油使わないのだろうか。
こうしてみると,北海道の温泉地や温泉旅館がいかに魅力的かということに,あらためて気づかされた。