永平寺参道。バスで参拝客が次から次にやってくる。永平寺がこれほど除夜に賑わうところだとは知らなかった。
正門。
ロウソクの灯だけが頼りの参道。
通用門。
総受処にて御守りを授かる。
吉祥閣で山内の説明を受ける。
伽藍は回廊で結ばれている。中は板張りで外と変わらないくらい寒い。
本尊の釈迦牟尼仏を祀る仏殿。永平寺といえば厳しい修行場として知られているが,寺内のほとんどの場所が公開されており,回廊伝いに見学することができる。なんと心の広いお寺であろうか。
山門前の鐘楼にて,僧侶のつく鐘声が厳かに鳴り響く。
一般の参拝者がつける鐘は少し離れた寂光院というところにある。
行列に並ぶ参拝客。
わたしの実家の近くには鐘のあるお寺があり,毎年除夜の鐘を聴くことはできた。しかし自分で鐘をついたことは一度もない。受験を控えた高校3年の除夜,あまり信仰に熱心ではない母が珍しくわたしに鐘をつきにいくよう勧めたが,わたしは行くことを拒んだ。わたしは勉学に関しては,神仏に頼るということを一切していなかったのである。それは,神様仏様の力を信じていなかったからではなく,むしろ神様仏様の力が負の方向にはたらくことを恐れていたからである。
鐘つきは早い調子で進み,並べばすぐにつかせてもらえそうだったが,今日もやはり鐘をつくのはやめた。
さて,あと数分で平成17年も終わりである。
連れ立ってやって来たらしい青少年が,たき火を囲み,静かにカウントダウンをはじめた。
静かなカウントダウン(WAV音声ファイル,646KB,再生開始から約5秒後が年明けの瞬間である)
2006年1月1日(日)
三朝の瑞気に心が洗われ,修行僧もこのときばかりは吹っ切れたように喜びに沸いている。年が変わっても鐘声は淡々と続いている。
夜店では甘酒が振る舞われていた。右は先着3000名に当たった手作り御守り。
門前のお土産屋でみんな食べていたご利益だんご。
参道の渋滞はますます激しさを増していた。
帰りのバスは「かいど」というお土産屋さんの前から発車。