北海観光節旅行記週末,僕はふらの・びえい人になりました。

富良野市街

雪まつり会場12:15発→上富良野駅12:20着 かみふらの雪まつりシャトルタクシー 4便

 

公園の入口では十勝岳ハイヤーのジャンボハイヤーが寂しげに待っていた。

乗客は例によってわたし一人。アンケートを取っているとのことで,住所と年齢を聞かれた。昨日はお泊まりですかと問われ,泊まったと答えると話がややこしくなるので,今朝早く札幌を発ってきたと答えた。

運転手さんも,昔は雪まつりしか楽しみがなかったので自衛隊の構内にたくさん雪像ができて賑わったものと嘆いていたが,いや雪合戦も盛り上がっていましたし,なかなか活気があっていいんじゃないですかと言うと,少しほっとしたようだった。

定刻より1分遅れて上富良野駅前到着。この駅舎もずいぶん前から建て替えの話が出ているが,いちばん問題なのは,町の人が駅周辺の再開発の問題を話し合うとき,誰一人としてこの駅舎の存在価値に気がついていないということである。

この駅舎は昭和8年の建築である。開戦前の日本がいちばん華やかだった時代に建てられただけあって,シンボリックな意匠の頑丈な建物で,いろいろな歴史が刻み込まれている。しかも,いまだみどりの窓口がある有人駅である。こういう町の顔になり得る駅舎というのは次々と姿を消しており,北海道中を探してももう名寄駅と遠軽駅くらいしか残っていないのである。

聞くところによると,便所が別棟になっているのが問題らしく,だからといって便所をほかに建てる場所もなく,駅舎を建て替えて便所を合築するしかないという話になっているらしいのだが,そんなことで立派な駅舎をなくすのは何としても避けてもらいたい。

上富良野12:25発→富良野駅12:40着 富良野線 富良野行き普通列車

再び富良野へ。

 

近々解体されるふらのバスのターミナル。味気ない建物で名建築とは言い難いが,無くなると言われればやはり寂しいもの。

魔女のスプーン

 

唯我独尊と並んで横綱級の知名度を誇るカレー屋。道内のカレー関係のガイドブックでは必ず紹介されている。夏は混んでいてなかなか店に入れないが,この時期なら一人でも気軽に入ることができる。

店内は決して清潔感が漂っているとはいえず,だらりとシャツを垂らした男が2人でカレーを作っていた。この雰囲気は唯我独尊にも通じるところがある。都会の人はこういうのを好むのだろう。

 

名物は納豆カレー。

ミュージックランドおおみち

大道さんといえば富良野では有名な楽器屋さんで,上富良野と富良野に店があるが,富良野の店にはいままで入ったことがなかった。「オムカレー食べたい!」のCDが大道さんで販売されていると聞き,初めて店内に入ってみた。

店に入るなり,仰天した。入口の正面には20年近く前に作られた「北海へそ祭り」のカセットテープがずらりと並び,「おすすめ!」と書かれているのである。その周りは富良野のご当地ソングのコーナーになっていた。この店は気合いが入っている。

カセットテープのコーナーも,札幌の玉光堂に匹敵するくらい品揃えが良く,「子供盆おどり唄」のテープも売っていた。

店内には三橋美智也のテープを探しているおじいさんがいた。奥さんが「あった,あら,三波春夫だった」と言ったので,ハッとして振り返ると,札幌でもなかなか見かけない三波先生の最新版のカセットテープが売られていた。

 

そしてついに手に入れた「オムカレー食べたい!」のCD。特典としてメイキングビデオが付いており,カレンジャー娘や,ジャケットの「一見コワイおじさん」が実際にカレーを食べているところが映っている。1枚500円と安く,売り切れで近々入手困難になることは間違いないだろう。

 

農協跡地に建設中の富良野市市街地活性化センター「ふらっとFURANO」。2002年の一級建築士の試験で出題された「屋内プールのあるコミュニティ施設」がそのまま建ってしまったような施設だ。先年建設された「ポッポブリッジ」も学生の習作のようだし,富良野の人は本当にまちづくりを真剣に考えているのだろうか。ひょっとしてコンサルタント会社の言うままに施設を作っているのではないかと不安を抱かせるようなところがある。

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