「ゆふいんの森」号は全車指定席のため,周遊きっぷの場合特急券を別に購入しなければならない。行きたいのは由布院から見て豊後森の手前にある豊後中村駅なのだが,この列車は停まらないので,やむを得ず豊後森駅まで行って引き返す。わずか30分の乗車で1100円とは高いが,「ゆふいんの森」に乗ること自体が,湯布院観光では一つのイベントになっているのだという。
車内には女性の客室乗務員が多く乗っていた。弁当は発車直後に完売になってしまったようだ。
豊後森駅で下車。人口約18000の玖珠町の中心市街地で,駅前には昔ながらの商店街があった。
駅の待合室は広々としており,小さいながらもストーブがともっていた。
車内は結構込んでいた。
豊後森駅構内にはなんと扇形庫が残っていた。このタイプの機関車庫は全国でもういくつも残っておらず,大変貴重なものである。
豊後中村駅
豊後中村駅下車。駅舎は昔ながらの板張りできちんと手入れされており,素晴らしいものだった。九大線はなかなかいい味を出している。
待合室にも暖かみがあり,小さな売店もあった。駅長さんも親切そうで,旅の青年が吊り橋への道を尋ねていた。青年は吊り橋まで歩いていくとのことだった。
豊後中村駅はもともと九重山への玄関口として地味な存在の駅だったが,九重“夢”大吊橋の開通後は観光客も増えているようである。