肥薩線の終点隼人駅到着。
駅舎は九州新幹線の開通を記念し,1600本の竹で覆われている。
今回の旅の行程はここが最南端で,あとはひたすら北上するだけだ。(緯度的にはこの先の五十市〜西都城間が最南端になる)
この列車の腰掛けはとても座り心地が良かった。北海道でもぜひまねしてほしい。
都城といえば北海道でも何を知られた南九州の拠点都市である。しかし,駅前には廃墟のようなビジネスホテルばかりが目立ち,その寂れ方は北海道の岩見沢や室蘭の比ではなかった。この街はいったいどうしてしまったのだろうか。
駅周辺で唯一まともな店が「BOOK・OFF」だった。店先には「札幌ラーメン缶」の自動販売機があった。
駅構内もかつての栄華を偲ばせるものはあるが,まったく寒々しい光景だった。
今日は雪の影響で急遽旅行計画を変更したが,ようやくここで当初計画の行程に戻った。
宮崎駅
宮崎駅到着。宮崎も一度じっくりと訪ねてみたいところだ。
宮崎駅は帯広駅に似た雰囲気だった。
日豊本線の旅は長い。国鉄型の特急でひたすら北へ向かう。
ここで先ほど買った吉松駅の駅弁を広げた。素朴だが良く味のしみこんだ煮物が美味だった。
臼杵到着。大晦日も夜が深まり,ひっそりとしていた。
普通列車は定刻より14分遅れて到着。
1駅だけ乗って上臼杵下車。駅前にはハイヤーが1台停まっていたが,わたしがお客ではないとわかると駅を去っていった。
臼杵ふれあいの湯
駅から徒歩15分の臼杵ふれあいの湯。初詣を前に体をきれいにしておくことにした。
ここは大晦日も律儀に深夜1時まで営業していた。しかし,広々とした大浴場にはほかお客はいなかった。
休憩所のテレビでは紅白歌合戦をやっていた。
ちょうど氷川きよしが「きよしのソーラン節YOSAKOIソーラン紅白スペシャル」を歌っていた。いまどきYOSAKOIソーランとは,NHKも氷川きよしもどうしてしまったのだろう。ヨサコイウイルスが猛威を振るっていたのはもう過去のこと,北海道ではすっかりYOSAKOIが影を潜めてしまった。よく考えてみてほしい。何でも「スロー」な生き方が新しいとされる今の時代,特攻服で大音響をがなり立てるヨサコイの集団が自然消滅していくのは当然のことである。