23時,ふれあいの湯を後にし,国宝臼杵石仏へ向かう。
星空の下を30分ほど歩いて臼杵石仏到着。バスも何台も来ていて賑わっていた。
毎年恒例の年越供養法要。臼杵石仏は誰が何のために彫ったのかもわかっていないが,11世紀から12世紀にかけて制作されたとされ,60余体の磨崖仏が現存している。
23時30分からは無料拝観が行われているので,まずは石仏に参拝する。600本の松明に照らされた参道を行く。
ホキ石仏
中尊が阿弥陀如来で右に観世音,左に勢至菩薩で,悟った表情の老年の石仏である。
参道の松明が幻想的な光景をつくりだしていた。星空には除夜の鐘がこだましていた。
地蔵菩薩と地獄十王
中央が地蔵菩薩で左右に5体ずつの像が並んでいる。十王は人間の死語を司る裁判官で,両手で笏を持っている。
堂ヶ迫群
左手は青年時代の御面相をした石仏,右手は壮年時代の石仏で髭を生やしている。青年と壮年の間には,縁結びの仏である愛染明王が弓矢を持って割り込んでいる。
石仏は一生の人生行路を彫り込んだもので,参拝客はそれぞれに丁寧に手を合わせてゆく。
石仏群は山内に点在している。
山王山石仏
中尊は釈迦如来で,童児の純真無垢な表情が現れている。
古園石仏
本尊の大日如来を中心に左右に6体ずつ,合計13体の石仏が並んでいる。ここが臼杵石仏の中心仏である。
ここに祈願用紙があったので,いちおう記入して投函しておいた。
さて,いよいよ2007年もあと1分少々となった。
2008年1月1日(火)
新年あけましておめでとうございます。年が明けると同時に鏡割りが行われ,樽酒,甘酒が振る舞われた。
いかづち太鼓
間もなくいかづち太鼓の演奏が始まった。これは鬼の太鼓で,演奏を聴かせるのみならず,観客一人一人の魂に訴えかけるものがあった。伝統に培われた太鼓と,北海道の技巧面ばかりを強調した太鼓ではこうも違うものかと思った。
動きは激しくダイナミックだったが,演奏が終わって仮面を取ると,みなロマンスグレーの男性達だった。「もっと若い人がやっていると思っていた」と観客一同驚いていた。
売店で椎茸茶をいただき,臼杵石仏を後にした。