帰りは「ねこ娘列車」だった。境線の車両は窓ガラスがきれいに磨かれており印象が良かった。
特急でまた倉吉に戻る。行程としてはやや効率が悪かったが,境港には行って良かった。
ここでようやく朱色のディーゼルカーに巡り会った。この先の山陰本線に明るい時間に乗るのは初めてである。山陰本線はホームの案内板に「周遊指定地」の表記が多く残り,車窓も趣深かった。
鳥取に到着。駅前は20年か30年前に時代を遡ったかのようだった。
鳥取から先は特急が1日1往復しか走らない区間となり,ローカル線の趣を増した。線路の規格が落ち,列車はゴトゴトとゆっくり走る。車内も大きな荷物を抱えた里帰りの人が多くなり,ようやく年末らしくなってきた。
浜坂にて2分の待ち合わせで乗り換え。
餘部駅到着。乗降客が思いのほか多かったので驚いた。上越線の土合駅で降りたときのことを思い出した。
駅は高いところにあるので,ジグザグの歩道で集落に降りる。
途中で余部鉄橋を見ることができた。夜中に通ったことは2度あるが,昼間見たのは初めてだ。そばでは新しい橋脚の建設が始まっており,近い将来架け替えになる。それで今回の旅行でぜひとも来てみたかったのだ。
余部橋梁は明治42年着工,明治45年竣工で,橋脚の鋼材はアメリカから輸入されたものだという。
集落から橋梁を見る。
この列車もまた餘部駅で多くの乗降があった。浜坂まで2駅ほど引き返す。