今回の旅行では,伊豆を2泊3日くらいでじっくりと巡ってみようと最初は思ったのだが,伊豆は奥が深く,どのみちごく一部しか見れないということがわかり,結局半日ほどの滞在となった。
半日でどこを見ようかと考えたとき,まず松崎に行こうと思った。ある方に松崎を勧められたからである。
松崎は西伊豆と呼ばれるエリアの南端に位置し,温泉にも恵まれた町である。
商店街には,雛人形と野菜・果物の店,ミニチュア刃物の店,いまだに電蓄の看板を掲げるレコード店など,個性的な店が並んでいた。
松崎町観光協会。大晦日にもかかわらず職員が詰めていた。
なまこ壁通り。漆喰を格子状に塗った外壁をなまこ壁という。
伊豆の長八美術館
松崎で見たかったのは,まずこの長八美術館である。
伊豆の長八とは漆喰の名工である。実際に作品を見ると,遠目には日本画のようだが,近くで見ると漆喰でできた緻密な下地に彩色されていることがわかった。漆喰は削ることができないので,ひたすらコテで盛り上げて下地を作っていくのだという。
長八記念館
こちらは伊豆の長八ゆかりのお寺で,八方ににらみの龍ほか,見応えのある作品を説明付きで見ることができた。電気のなかった当時の作品の見え方を再現するということで,あえて室内の照明を消して見せてくれたのは良かった。
明治商家中瀬邸
明治時代の呉服商。土間から一段上がった板間に,ご主人がどんと構えているこのような呉服屋は,最近めっきり見かけなくなった。
公共施設や道路にもなまこ壁をあしらった意匠が施されていた。
このバスには大きなカバンを持った旅行者が結構乗っており,修善寺からのバスのローカルな雰囲気とは全然違った。
婆娑羅峠を越えて下田へ向かう。
南国ムードの伊豆急下田駅前に到着。