2013年12月31日(火)
いよいよ大晦日。7時になると同時に,朝食のバイキング会場がオープンした。
高層の宿泊棟とは別棟の会場。
ほとんどの食材は,沖縄産の何だとか説明書きがしてあった。昨日,一昨日泊まった宿も,あえて説明がなかっただけで,沖縄の料理そのものだったのだと思う。思っていたよりも,沖縄の食事はおいしかった。
那覇と名護を約2時間かけて結ぶ長大路線。定刻でやってきた。
沖縄本島の観光時間は今晩18時55分発の飛行機に乗るまでの半日である。これはさすがに慌ただしいと言わざるを得ない。
短い時間の中で,どこを見るか。沖縄の観光コースの大所は,首里城と南部戦跡と美ら海水族館である。このうち,ひめゆりの塔など南部戦跡ははじめから行くつもりがなかった。終戦直後の満州からの逃避行で妻子を失った祖父から,その子の名前を私に与えられたという事実だけで,私にとって戦争は一生背負っていかなければならない歴史である。
美ら海水族館はできれば行きたいと思った。しかし北部にある美ら海水族館を訪れるとなると,どうしても行程に無理が生じる。そこで,思い切って美ら海水族館も外し,中部をメインに観光することにした。沖縄の文化に触れるには,そのほうが良いと思った。
嘉手納飛行場の入り口。
車窓から嘉手納駅跡地の碑が見えた。沖縄にも戦前には鉄道があって,嘉手納駅は沖縄における最北端の駅だったという。
宿をとった北谷町から嘉手納町,読谷村を経て,恩納村にある琉球村に到着。8時半オープンの予定だが,まだ門が開いていなかった。
8時33分,入場開始。ここでもまた安里屋ユンタの演奏で迎えてくれた。
ちょうどよい時間にハブショーがあるようだったので,入園+ハブショーの共通券を購入した。
園内には沖縄の各地からの民家が移築されている。
旧仲宗根家。築約200年の一般的民家。
旧國場家
国の登録有形文化財に指定されている建築物もいくつかある。
団体客は座敷で何かの踊りを体験し,お茶を飲んで,すぐに去っていった。
鯉のえさの自動販売機。
そして多幸山ハブセンター。もともと琉球村は多幸山ハブセンターの施設を拡充して民俗村としたものである。
9時10分からハブショーが始まる。
一昔前のガイドブックを見ると,琉球列島のハブが約25種類,2000匹が集められており,ハブとマングースの決闘ショーが1日3回行われるとある。
しかしながら,現在はハブ,マングースとも法令で外に出してはならず,鍵をかけた容器で保管しなければならないことになっており,ハブとマングースのショーも13年前から行われていないとのことだった。
そのかわり,アカマタというヘビで,ハブの捕獲のしかたの説明があった。このヘビ使いの方が,お坊さんのお説教のような優しい語り口で,心が洗われる気がした。
ヘビは年季の入った木箱に収められ,ストーブで暖められていた。
売店には,ハブ粉,ハブ油,ハブ油石鹸,ハブ酒など,ハブを使ったいろいろな製品があった。