北海観光節旅行記秋の湯殿山・尾瀬

16. 峠駅

2015年9月21日(月)

7時,さっそく朝食をいただく。この日,フォルクローロ高畠は満室で,朝食の時間を9時30分まで延長していた。

温泉の太陽館は7時からの営業なので,7時47分の列車に乗ろうとすると,残念ながら朝風呂は浴びられなかった。

 

駅では朝から直売所とお土産屋が営業していた。売られているものも魅力的だった。

高畠7:47発→米沢7:57着 奥羽本線 米沢行き普通列車

4両編成の車内は,がら空きだった。

米沢8:08発→峠8:25着 奥羽本線 福島行き普通列車

乗り換えたこの列車は一転して,ボックス席が家族連れで埋まっていた。いまどき珍しく,子供たちの笑い声で賑やかな車内で,自分の子供の頃を懐かしく思った。

5連休中日の今日は,13時から池袋で「黒蜥蜴」の公演を鑑賞する予定である。新幹線で移動するならば,若干の時間の余裕があるので,念願の奥羽本線峠駅に降りておく。

米沢から3駅目の峠駅で下車。ホームは結構な人で賑わっていた。

ホームでは「峠の力餅」の立ち売りがあり,1分少々の停車時間の間に,店主が列車の端から端まで移動し,次々と餅を売っていく。

わざわざ列車を下車しなくても,停車時間中に購入できることは峠の茶屋のホームページも書かれていたが,せっかくなので下車して次の対向列車を待つことにした。

光の差したプラットホームは,能舞台のようで,電車が停まっている間は静まりかえった空間になる。その中を「力餅,力餅」と,独特の細い声の口上をもって移動していく様子は,幻想的だった。

峠駅はかつてのスイッチバック駅で,1990年の山形新幹線開業時に本線上にホームが移動している。

 

かつてのホームに向かう分岐部の雪覆いが,現在も残されている。

外からは,普通の板張りに見えるが,板の間から中に光が差し込むようになっており,とても居心地の良い空間だった。

駅前にある峠の茶屋。まだ朝の8時半だというのに,店内は食事の人たちでけっこう賑わっているように見えた。

 

米沢八湯に数えられる秘湯の姥湯温泉,五色温泉,滑川温泉の最寄駅が峠駅となっており,いずれも徒歩で1時間以上のコースとなるが,いつか行ってみたい。

ほかにもかつては駅前に商店などがあったようだ。

峠8:35発→米沢8:52着 奥羽本線 米沢行き普通列車

10分後にやってきた下り列車でいったん米沢まで戻る。米沢〜福島間は普通列車が1日6往復という閑散区間ながらも,けっこう地元の人たちに利用されているようである。

ついに峠の力餅を購入。1箱1000円で,ずっしりと重みがあった。

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