北海観光節旅行記秋の湯殿山・尾瀬

26. 川治温泉

 

19時03分,川治湯元駅で下車。乗車券は次の川治温泉まで購入してしまったが,目指す温泉が川治湯元駅の最寄であることに直前に気づいて事なきを得た。

実は尾瀬を下りて以降,明日の帰路の予定がなかなか定まらなかった。とりあえず明日仙台空港16:20発の千歳行きADO便を予約し,宿は塩原温泉に取って上三依塩原温泉駅から宿までハイヤーを使うことにいったん落ち着いたのだが,それだと明日の行程がどうも中途半端になる。

ところが出発の直前になって,東日本大震災で不通になった常磐線が,今年になって途中2度の代行バスを挟みながらも全通したことを知り,しかも仙台空港16:20発の飛行機に間に合う行程を組めるということで,急遽明日常磐線に乗ることにした。

したがって,この先は事前の調べが十分ではない。

まずは,どこか手頃な温泉で立ち寄り湯をと思い,川治温泉の薬師の湯に向かう。

温泉街への道は真っ暗で,崖の下に吸い込まれていくようだ。

しかも,ブーンと低い音でうなっている発電所の周りをぐるりと回って河原のほうに降りていく。気味の悪いことこの上ない。南無阿弥陀仏と唱えるほかない思いをしたのは,しばらくぶりだ。

15分ほどで薬師の湯に着き,ほっとした。

古い案内書を見ていたので,露天風呂しかないと思っていたが,新しい共同浴場ができていた。

お湯は良かった。

大型温泉旅館も多い川治温泉。中心部には踏み込んでないので,お土産屋などがどの程度あるのかはわからない。

薬師の湯は住民向けの色合いが濃いようで観光客はいなかった。帳場の方は親切だった。

先ほどの道はもう歩きたくないので,ほかの道を問うと,発電所まで行かなくてすむ近道があるという。そんな道があっただろうかと念入りに確認したが,お宮の横に階段があり街灯もついていると自信たっぷりにおっしゃる。

真っ暗な中に,たしかにお宮はあった。中で無銭旅行者が仮寝をしているというようなこともないだろうが,一応静かにお参りをしておく。

果たしてお宮の脇に,街灯が一つ灯る階段があった。まさに希望の光に感じたが,これは知らないと気が付かないだろう。

川治湯元20:03発→下今市20:45着 野岩鉄道・東武鉄道鬼怒川線 下今市行き普通列車

 

この列車もがら空きだった。あとは宿を取っている郡山に移動するだけ。

今日は昼過ぎから何も食べていない。食料を調達する機会もなかった。ついに,とっておきのカロリーメイトを口にする。早く宇都宮でギョウザを食べたい。

下今市駅到着。JRの今市駅へは10〜15分の徒歩移動となる。

古めかしい商店街を行く。

久々に見つけたコンビニエンスストア。宇都宮で餃子を食べることを思い,ここは手巻き寿司1本にしておいた。

JR日光線今市駅に到着。

今市21:09発→宇都宮21:43着 日光線 宇都宮行き普通列車

 

ほぼ1日ぶりに乗るJR。三連休乗車券は昨日で期限が切れているので,正規にきっぷを買った。郡山まで5,180円とけっこうする。

宇都宮着。宇都宮が餃子で有名なことは,さほど食べ物に興味がなくても知っている。

 

とりあえず,駅前で見つけた店に入ろうと思っていたら,2軒の店でお客さんの入込みがまったく違うので戸惑った。

時間もないので,行列のできていない典満餃子に入った。店内はまだ空席がたくさんあったが,それでも仕事が追い付いていないようだった。最近の飲食店の人手不足は深刻だ。

餃子は良かったと思う。片方の店にしか行列ができない理由がわからない。ただ,道民としては,「みよしの」で十分だなと思った。

宇都宮22:35発→郡山23:07着 東北新幹線 やまびこ223号

郡山に停まる最終新幹線。

郡山駅到着。

本日の宿,ホテルロイヤル郡山。平日は混んでいるのかもしれないが,今日は,郡山,水戸,いわきあたりのビジネスホテルは結構空いていた。

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