日高本線
新冠
- 所在地:新冠郡新冠町字本町
- 開業日:1926(大正15)年12月7日開業
- 標高:7m
- 配線:単線
- 路程:苫小牧より77.2キロ 節婦より4.1キロ
- 窓口:無人駅
- 乗降客数:85人(2017-2018年平均),316人(1983年)
- 最終乗降日:2000.2.6下車
●節婦→新冠の車窓
引き続き段丘の下を走る。崖に描かれた「サラブレッドの大壁画」が見えると新冠は近い。国道は判官館の北を大きく迂回するが,線路はそのまま海沿いを突き進み,最後はトンネルで判官館をくぐり新冠に到着する。
●新冠駅
駅名は1948(昭和23)年に高江から改称された。駅舎は1999年に建て替えられ,中には簡単な観光案内がある。この駅は見どころが多いので途中下車にはおすすめ。
●見どころ
□レ・コード館
駅の裏手すぐ。隣接して道の駅「サラブレッドロード新冠」もある。新冠町は1991年に「レコードと音楽によるまちづくり」を開始。高さ36メートルの優駿の塔からの眺めもいい。
□新冠温泉レ・コードの湯
国道に出て静内方面へ。途中で左に入り丘に上る。駅から徒歩20分。日帰りに入浴に好適。宿泊施設は一人旅でも比較的利用しやすい。
□判官館森林公園
駅の西1km。1999年12月,国道の河口側に「メロディー大橋」という歩道橋が架けられ,訪れるのが便利になった。判官館は義経が日高に渡って最初に居住した館の跡だという伝説のほか,アイヌのチャシ,シャクシャイン謀殺の地のいわれがある。家族連れ向けの遊具やレジャー施設のほか,かつてはユースホステルもあり,古き良き時代の観光地の雰囲気だったが,近年は自然に還りつつある模様。
□郷土資料館
駅から500m。メロディー大橋へ行く途中。町民センターに隣接。
□サラブレット銀座
国道より道道209号滑若新冠停車場線に入ると約8kmにわたって牧場が連なる。優駿メモリアルパーク,優駿記念館までは駅から約7.5km。事前に最新情報確認の上,レンタサイクルやコミュニティバスを利用を。また,例年夏季の土曜日に優駿メモリアルパークなどを巡る「観光周遊バスしずないロマンロード号」がJR静内駅発着で運行されている。
門別・新冠・静内にまたがる一帯は,1877(明治10)年にエドウィン・ダンが新冠牧馬場を設置したところで,北海道の開拓を人と共にしたドサンコが育成された。1888(明治21)年には新冠御料牧場と改称して,外国産馬の導入や軍馬の改良に成果を上げた。1947(昭和22)年,管轄が宮内省から農林省に移管されると牧場が全面解放され,開拓農民が入植し,沿線の人口が急激に増えた。戦後競馬が復活してからはサラブレットの育成が盛んになり,ハイセイコーなどの名馬を誕生させた。