日高本線
荻伏
- 所在地:浦河郡浦河町字荻伏町
- 開業日:1935(昭和10)年10月24日開業
- 標高:9m
- 配線:単線
- 路程:苫小牧より120.2キロ 本桐より7.2キロ
- 窓口:委託駅
- 乗降客数:31人(2017-2018年平均),192人(1983年)
- 最終乗降日:2019.7.6乗車
●本桐→荻伏の車窓
本桐の先で難読地名の一つ鳧舞(けりまい)川を渡る。しばらく平地が開けて水田が広がる。さらに進んで山あいに入ると牧場となり,旧三石郡・浦河郡界の小さな山を越えて荻伏に到着する。
●荻伏駅
独自の絵が描かれた貨車が待合室に使われている。かつては,この待合室の一角に管理人室が設けられ,乗車券の委託販売が行われていた。管理人は1940(昭和15)年以来60年以上にわたり荻伏駅に勤めたという方で,列車が着くたび国鉄時代さながらに列車を送り迎えする姿が印象的だった。
ホームは島式の片面使用で,日高山脈を望む好立地。駅前には旅館があり小市街をなしている。 荻伏は赤心社が入植したことで知られ,旧赤心社の事務所が1.5kmほど離れた国道沿いの荻伏市街にある。
●見どころ
□赤心社記念館
国道のほうへ1.5km。赤心社は,北海道開拓を目的に1880(明治13)年に神戸で設立された,キリスト教的理想郷の建設を目指した結社である。記念館は1888(明治21)年に団体の事務所として荻伏に建築されたもので,1939(昭和14)年から荻伏村役場,1954(昭和29)年に移設して浦河町郷土館として使われた後,1964(昭和39)年から町立博物館荻伏分館となっている。入館希望は,隣の町役場荻伏所に申し出る。なお赤心社の旧浦河公会堂は札幌の北海道開拓の村に移設されている。