宗谷本線
南比布
- 所在地:上川郡比布町南1線5号
- 開業日:1959(昭和34)年11月1日開業
- 配線:単線
- 路程:旭川より14.7キロ, 北永山より3.3キロ
- 窓口: 無人駅
- 乗降客数:4人(2013-2017年),16人(1983年)
- 最終乗降日:2020.8.19乗車
●北永山→南比布の車窓
両側の水田が短冊状に区割りされているのは屯田兵村の名残である。旭川四条駅から網走へ向かう国道39号線が右に並走していたが,ここで宗谷本線は左にカープを切り,針路を北へと傾ける。
石狩川を渡って比布町に入る。車窓は水田一色で,夏から秋にかけては黄金色に色づき,それに赤や青の農家や,銀色の農業用ハウスが映えて美しい。比布町は「世界一大雪山がきれいに見える町」を名乗り,晴れていれば右後方に神々しい大雪山を望む。
左には間近に男山を見る。男山は突哨山ともいわれる上川盆地に突出した山で,旭川市と比布町の境界をなしている。かつてはレジャーランドがあって賑わったが,近年では道内随一のカタクリの群落で知られている。
男山をトンネルでくぐり抜けてきた国道40号が宗谷本線に近づいてきて,線路の上を横切るところに南比布駅がある。
●南比布駅
停まる列車は少なく,通過する列車の車窓からはほとんど気づかないような小さな駅である。
近隣住民の要望により,1955(昭和30)年,仮乗降場として設置。1958(昭和33)年には地元の奉仕により待合所が建てられた。近くの国道には基線2号バス停があり,バスの本数は比較的多い。
2014年には新しい待合室ができ,晩年までわずかながら住民の利用や,駅から約2kmにある上川農業試験場の用務客の利用があったものの,利用者の減少により2021年3月のダイヤ改正で駅が廃止されることとなった。
●見どころ
□ドライブイン路傍
2001年に廃止となった国道のトンネルの脇で営業を続ける老舗のドライブイン。駅から国道を旭川方面に約2km。旧トンネルの旭川側入口。新しい比布トンネル内は歩道がある。バスは男山公園前下車。