宗谷本線
北剣淵
- 所在地:上川郡剣淵町13区
- 開業日:1987(昭和62)年3月31日開業
- 配線:単線
- 路程:旭川より50.2キロ, 剣淵より5.0キロ
- 窓口:無人駅
- 乗降客数:0人(2013-2017年)
- 最終乗降日:2002.4.29下車
●剣淵→北剣淵の車窓
剣淵を出るとあとは士別まで一直線に走る。途中の北剣淵までは宗谷本線の中でも特に印象に残る区間で,両側を幅約300mに及ぶ深い防雪林で囲われる。これを「深川林地」といい,周辺は泥炭地のため防雪林が育たず,吹雪の度に列車が立ち往生していたところ,1926(大正15)年国鉄に赴任した深川冬至氏が27年間にわたりドイツトウヒを植栽し,泥炭の分解を促進する土壌改良法を取り入れて造成したものである。2005年には土木学会の選奨土木遺産に認定され,剣淵を過ぎて左手の車窓に看板が見える。
●北剣淵駅
1959(昭和34)年に仮乗降場として設置,JR移行時に駅に昇格した。仮乗降場というのは,国鉄時代に旅客の乗降の便宜を図るために,本社とは別に地方の鉄道管理局独自の判断によって設置された停車場で,北海道,特に旭川鉄道管理局管内に多かった。元仮乗降場の駅には味のある待合室や,板敷きのホームが残っているところが多い。
北剣淵は典型的な仮乗降場起源の駅で,木造の小さな待合室と木造のホームが残る。駅前の道路は交通量も少なく,防雪林に生息する鳥の声のみが聞こえてくる。
泥炭地の真ん中にあり,東の国道40号線,バス路線である西の道道温根別剣淵停車場線とはそれぞれ1.5kmの距離がある。そうした立地から駅が置かれたのだろうが,線路に並行する道路がなく,直線距離で3.7kmの士別駅まで歩くと5.5kmほどあるので注意が必要だ。利用者の減少により,2021年3月のダイヤ改正で駅が廃止されることとなった。
●見どころ
特になし