宗谷本線
(廃止)
智東
- 所在地:名寄市智恵文智東
- 開業日:1924(大正13)年6月1日開業
- 標高:95m
- 配線:単線
- 路程:旭川より84.9キロ,日進より4.7キロ
- 窓口:無人駅
- 乗降客数:6人(1983年)
- 最終乗降日:2000.9.1下車
●日進→(臨)智東の車窓
日進を出るといよいよ左手に天塩川が見えてくる。この先ずっと天塩川の右岸を走るので,車窓は左側が圧倒的に優れている。利尻富士が見えるのも左なので,座席は稚内に向かって左側をぜひ確保したい。
まもなく名寄盆地の北端に達し,にわかに山が迫ってくる。河畔のわずかな平地にはデントコーンや豆が作られているが,やがて畑もなくなり,天塩川は渓谷の趣となる。線路に沿う道は1車線となり,ところどころに待避所が設けられている。このような風景は北海道では珍しく,むしろ本州的な雰囲気が漂う。その谷間がやや開けたところに智東駅がある。
(廃止)智東駅
利用者が少ないことにより,2006年3月17日限りで廃止された。
周辺に人家がなく,冬季道路が除雪されないため,1987(昭和62)年に期限を限って営業する臨時駅となり,12月から3月まで全列車が停車せずに通過していた。
しかしもともとは立派な有人駅で,駅舎は現在とは反対側の小高いところにあった。いまでは全く面影もないが,以前は桜で知られた「花の駅」で,花の駅コンクールでも優秀な成績を収めていた。
まったく人が住まなくなってからもしばらく駅が残されていたが,この駅を訪れるのはもっぱら,鉄道マニアと称される旅行者であった。
なお,智東駅は宗谷本線で最も南にある貨車駅舎の駅だった。
●見どころ
□九度山
ピヤシリスキー場付近で,旧駅舎の裏から登山道が延びていた。戦前にはピヤシリ山の登山コースとして利用されていたという。
□比翼の滝
駅北側の吉野川沿いの林道を6km。