宗谷本線

(廃止) 紋穂内 ( もんぽない )

  • 所在地:中川郡美深町字紋穂内
  • 開業日:1911(明治44)年11月3日開業
  • 標高:68m
  • 配線:単線
  • 路程:旭川より105.0キロ,初野より3.1キロ
  • 窓口:無人駅
  • 乗降客数:3人(2016-2020年),66人(1983年)
  • 最終乗降日:2021.1.10下車

●初野→紋穂内の車窓

初野駅のすぐ先を横切っている道路は,雄武に抜ける道北スーパー林道・加須美峠越えに通じ,夏にはライダーで賑わうので,踏み切り待ちしているバイクを見かけることがあるかもしれない。
初野を過ぎたところでいよいよ水田は見納めである。以北は畑作か酪農地帯となる。宗谷本線は途中で景色が一転する転換点がいくつかあるが,美深はその一つである。美深以南は道内の他の線と比べても,そんなに景色の違いはないが,初野を過ぎるといよいよ北へ来たという感じが強まってくる。
雄大な天塩川を久しぶりに見て,紋穂内に着く。

(廃止)紋穂内駅

宗谷本線が恩根内まで開業した当時からの駅。かつては風格ある駅舎が建っていたものと思われるが,後年貨車駅となり,最後まで当初の塗装が残っていた。
国道は天塩川の向こうにあるため,駅前は極めて寂しい。それでも国道から駅前に至る道は紋穂内停車場線という立派な道道である。もともと学校も川向いにあり,夏は渡船で,冬は「氷橋」で渡ったという。冬の寒さは厳しいが,交通の便はむしろ冬のほうが良かった。

名前の響きと秘境感から,駅巡りをする旅人には人気のある駅だった。晩年まで通学の高校生がわずかにいたものの,2021年3月12日限りで閉駅となった。廃止日には多くの地域住民が駅に集い別れを惜しんだ。

ひび割れが目立っていた駅舎の塗装。
駅前風景。かつては両側に建屋がひしめいていたという。

●見どころ

駅跡近くにホテル「青い星通信社」がある。

▲初野
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