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2. 初代鬼峠頂上

峠の入り口を出発して1時間半あまり,小休憩を挟んでいよいよ峠の頂上へ向かう。

10時57分,出発。

3分ほどでミズナラの大木を通過。2009年の鬼峠フォーラムでは,雨のためここで引き返している。

この先,峠の頂上までは,2008年の鬼峠ミーティングで細谷隊長とIさん,私の3人で歩いて以来の道のりとなる。

11時13分,分岐に差し掛かる。4年前の記憶をたぐって,ここは左へ進む。

頂上付近では林道が消えかかっており,木のトンネルの中を歩く。

左に小さな沢が見える。初代鬼峠が記載されている旧版地形図では読み取ることのできない小さな沢である。地図に描かれたをトレースすることも大事だか,むかし歩いた人と心を一つにすれば,自ずと道は定まるはずである。

 

この先,2008年のアタックでは若干道を外した場所である。今度こそはと,何度も立ち止り,慎重に進路を見極める。

 

植林された森の中にも,時折立派な枝ぶりの大木が残っている。

11時30分,鬼峠頂上に到達。左右を横切るのが新旧の鬼峠を縦貫するふるさと林道鬼峠線,正面に続く道が初代鬼峠。なんと,ぴったりの場所に出ることができた。到着時刻もプログラムどおりだった。

 

標高701mのピークがすぐそこに見えている。このピークは標高こそ記載されていないものの,大正8年測量の地形図にも描かれており,当時原始林の中を測量して歩いた人たちと同じ場所に立っていることを思うと感慨深い。

ピークハンターの気質がある参加者たちは,そのわずかに小高くなっている丘を目指す。

記念撮影。

 

上富良野町から参加の彫刻家,山谷圭司さん。石狩と十勝を結んだアイヌの交通路の発掘に取り組まれており,毎年4月上旬に開催されている「トカチルウチシ伝承堅雪フットパス」を主宰されている方である。今日は手作りのかんじきとストックで臨まれていた。まさか参加いただけるとは思わなかったが,各地の歴史の道に関わっている人たちがつながっていくのは嬉しいこと。

各自持参のお弁当で昼食とする。

あまり長く休むと体が冷える。30分余りの休憩ののち,これからいよいよ鬼峠が鬼峠たる所以の区間に入る旨説明を受けて,出発する。

峠を過ぎて500mほどはなだらかな下りが続く。峠を境に森林所有者が変わり,ニニウ側は伐採のあと植林がされていない。はげ山になっている場所もあるが,歩く分には解放感抜群で気持ちが良い。


3. 稲妻道