祭りとは関係なく,ホテルのレストランで食事をとる人たちもたくさんいた。
18時半過ぎ,祭りの会場に戻る。1000円1綴りの飲食券を求めた。
いちばん人気は,鳥取県大山町の大山カレーライス。なぜ大山からわざわざ来たのかと聞くと,大雪山の命名者が大山の出身なのだという。また,モンベルのSEA TO SUMMITが最初に開かれたのも大山だという。
旭岳ロープフェイで出店していたビーフシチュー。
肉を購入して,自分たちで焼いて食べるコーナー。
今日は祭りのためか,コンパクトなサイトに張られたテント群。中には自転車で日本一周をしているという人も。
会場の椅子に使用されていたのは,ナイスオレンジという地元の岩田飲料のケース。
19時5分,上川アイヌの人たちを先頭に,松明の行列が会場に到着した。
19時10分,ファイヤープレイスに点火。
19時15分,予定よりやや早く,ヌプリコロカムイノミが始まった。
道内最高峰の大雪山の安全祈願が,上川アイヌによって行われるとは,なんと素晴らしいことだろうか。
最後にイナウを捧げて神に祈る。この儀式には,東川町長とモンベルの辰野代表も参列していた。最近「交流」という言葉を気軽に使ってしまいがちだが,異民族の儀式に参加をさせてもらうという,最も原初的な交流のあり方を現実に見た気がした。
儀式のあとは,国の重要無形民俗文化財にも指定されている,旭川チカップニ・アイヌ民族文化保存会による歌や踊りが披露された。
まずは占冠の近自然セミナーでもおなじみ,川村久恵さんによるムックリの演奏。特有の倍音が林間にこだまする。
ウエカプという,久しぶりの再会を喜ぶ挨拶の踊り。
続いて,川村兼一・川村カ子トアイヌ記念館館長によるク・リムセ(弓の舞)。
アイヌの輪唱ウコウク。
フッタレチュイ(トドマツの踊り)。
最後に,安全祈願のための踊りを全員で火を囲んで踊る。
予定どおり20時ですべての行事が終了。
アイヌの踊りで幻想的に雰囲気になっていたところに,会場にはポップなBGMが流れた。参加者たちも,これはないだろうと話しながら会場を後にしていた。
さすがに夏至だ。20時を過ぎても空はまだ明るい。