ちほく高原鉄道ふるさと銀河線

(廃止)川上 かわかみ 無人駅
足寄郡陸別町字利別川上
大正9年6月1日開業
標高261m  0人
単線
池田より87.2キロ
分線より4.1キロ
2002.3.17下車

●分線→川上の車窓

国道が頭上を横切って右に移ると谷はいよいよ狭くなり,牧草地もなくなる。第15,16,17利別川橋梁で3度利別川を渡るが,川はかなり細く険しくなっており,本別あたりで見た雄大な流れとはまったく表情が異なる。

●川上駅

大正9年開業当時の駅舎がほぼそのまま残る銀河線の総本山とでもいうべき駅である。周りはまったくの無人地帯で,川上駅で乗降する人は年に数人いるかいないかだという。私が乗ったときも「まさかあんなところから乗るとは思わなかった」と言って,運転士さんは整理券の準備をしていなかった。それでもホームが除雪されていたのには驚いた。利用者もいないのに駅の体面を保つために除雪しなければならないのでは,駅を廃止したくなる気持ちもわかる。
開業当時は駅前市街地に150人,付近に1000人以上が住んでおり造材にあたっていた。しかし原生林の伐採が終わると離農者が続出,すでに戦前のうちにかなり衰退していた。川上駅は昭和37年無人化,川上小学校は同39年に廃校になった。古い地図を見ると現在とは反対側に国道が走っており,そこから道がY字に分岐して信濃,大曲といった部落名が見えるが,いまではそんな道も部落もない。
駅前を国道が走っているものの,交通量は少なく雰囲気は良い。訪れる旅人も多いようである。待合室に設置されているノートには昔ここに住んでいた人の書き込みもあって感慨深い。

陸別町内の駅にはリースが飾られている。道内でも最も寒いところで,マイナス30度を下回ることも珍しくないが,雰囲気は暖かい。

●見どころ

特になし

分線 北海道駅前観光案内所 小利別