ちほく高原鉄道ふるさと銀河線

時刻表でたどる網走本線・池北線・ふるさと銀河線の歴史

(4)石北線全通

「汽車時間表 昭和9年12月号」(ジャパン・ツーリスト・ビューロー,1978年復刻版)


昭和7年10月1日,石狩國と北見國を短絡する石北線が全通し,道央,本州方面とオホーツク地方を結ぶという当初網走本線が担っていた役割は,完全に石北線に移ってしまった。しかし,列車本数は石北線全通前の状態を維持しており,池田〜網走を走り通す列車もまだ運行されている。網走からさらに釧路まで足を延ばす列車があるのも面白い。

このころ日本の鉄道は戦前における黄金期に達しており,時刻表は観光地のグラビア写真や沿線案内が満載で,現在の時刻表よりもむしろ魅力的である。欄外には特殊弁当として池田の親子弁当が掲載されている。これはいまも販売されているが,相当歴史あるもののようである。昭和5年4月からメートル法が導入され,距離表示が従来のマイルからキロメートルに変更になっている。

上野〜陸別 所要 38時間18分
上野19:00発
青森7:45着
常磐線廻り急行201列車 昭和9年12月1日の時刻改正で,東京〜青森間の急行列車の所要時間が大幅に短縮され,その影響で上野〜陸別間の所要時間も短縮されている。
道内では函館発の急行1・3列車が札幌止まりとなり,函館から釧路方面に直通する急行列車が消えている。また急行1列車は樺太連絡の急行201列車を併結し,この列車は長万部で分割されて,室蘭線経由で札幌を経由せずに稚内に向かっている。瀧川到着は1列車より2時間以上早まるが,根室本線に接続しないので,左記の時刻は1列車利用とした。
なお,夜行の連絡船3便利用では根室本線の落合で足止めとなり,結局この根室行き401列車を待つことになる。
青森8:20発
函館12:50着
連絡船1便
函館13:20発
札幌19:40着
急行1列車札幌行き
札幌21:07発
池田7:02着
401列車根室行き
池田7:15発
淕別(9:18)着
601列車釧路行き


(5)決戦ダイヤ