根室本線

落合 ( おちあい )

  • 所在地:空知郡南富良野町落合
  • 開業日:1901(明治34)年9月3日開業
  • 標高:410m
  • 配線:2面3線
  • 路程:滝川より108.2キロ,幾寅より9.4キロ
  • 窓口:無人駅
  • 乗降客数:9人(2013-2018年),154人(1983年)
  • 最終乗降日:2017.10.28下車

●幾寅→落合の車窓

国道38号に沿って,少し開けた畑作地帯をトコトコと走る。この区間は北海道官設鉄道十勝線として建設され,現在の富良野線が1900(明治33)年8月に全通後,同年12月に鹿越まで,翌1901(同34)年 9月には落合へと猛烈な速さで延伸している。

特に金山から先はまだ入植者もいない中,多くの土工の犠牲者を出し,鉄道沿いにはいくつもの無縁塚ができて,後年まで当時を知る初期開拓者や鉄道関係者によって供養が続けられてきた。その線路も,2016年8月の水害以来,不通が続いている。JR代行バスの一部の便は南富良野高校に近い国道沿いに停車する。

●落合駅

根室本線内旧石狩国最後の駅である。狩勝峠が1966(昭和41)年新線に切り替えられる前,峠を越える列車は落合駅で補機の蒸気機関車を連結した。機関士が命をかけた峠越えも今は伝説となり,無人化された駅がひっそりと山あいにたたずんでいる。駅周辺の空き地は,広大な木材の土場だった。

十勝線が1901(明治34)年に当駅まで到達後,1907年(明治40年)に十勝へ通ずるまで,終着駅だった時代があり,このころが落合の全盛期だったと言われる。以来,斜陽の時代が長く続いたが,どんころ野外学校を核に移住者が増加した。

JR石勝線のトマム駅,占冠駅へは落合から占冠村営バスの便がある。国内でも有数の秘境を走るバス路線であり,旅程に組み込んでみるのもおもしろい。

峠越えの拠点らしく,広々とした構内。
2016年8月以来列車の不通が続く。これほど長く列車が来ないのは開業以来なかったこと。昔であれば即復旧しただろう。
列車代行バスが行き交う駅前ロータリー。このほか,幾寅,北落合方面への南富良野町営バス,トマム経由占冠行きの占冠村営バスが駅の近くに停車する。

●見どころ

駅裏に人気のベーグル店あり。店内での飲食も可能で,バスの待ち時間に訪ねたい。早朝から営業しており,売り切れしだい閉店。

駅前の商店街には峠のデパートと言われた小出百貨店,24時間営業の弁当屋などもあったが既に閉店している。

▲幾寅
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