宗谷本線
筬島
- 所在地:中川郡音威子府村字物満内
- 開業日:1922(大正11)年11月8日開業
- 標高:40m
- 配線:単線
- 路程:旭川より135.9キロ,音威子府より6.3キロ
- 窓口:無人駅
- 乗降客数:0人(2016-2020年),34人(1983年)
- 最終乗降日:2011.9.24下車
●音威子府→筬島の車窓
旭川から一路北を目指す宗谷本線だが,音威子府からしばらく天塩川の蛇行に沿って南北にうねりながら西へ進む。この辺は音威子府渓谷と呼ばれ,天塩川の淵を走る列車からの車窓は素晴らしい。国道はこの後ずっと天塩川をはさんで対岸を走るので,鉄道ならではの車窓が見られる。
開拓当時はこの天塩川の舟運が利用できたため,現在の宗谷本線ルートは天北線ルートに比べて建設が後回しになったという。
●筬島駅
渓谷がやや開けたところにある貨車駅。静かで非常にのどかな雰囲気。まわりを山に囲まれ,鳥や虫の声がこだまする。初夏には駅一帯が花園となる。元交換駅でホームには「たしかに」「気停止位置」など古めかしいペンキの文字が残っていた。
周辺は畑で駅前は小集落。国道が通る対岸へ橋が架かったのは1967(昭和42)年の竣工で,それ以前夏は渡船,冬は氷橋で渡っていた。
利用者減少のため,2021年以降音威子府村の維持管理により駅が残されている。駅前にエコミュージアムおさしまセンター「アトリエ3モア」(砂澤ビッキ記念館)があり,夏季は筬島と音威子府市街・天塩川温泉を結ぶバスが運行されている。
●見どころ
□エコミュージアムおさしまセンター「アトリエ3モア」(砂澤ビッキ記念館)
2003年に旧筬島小学校を改修してオープン。この地に住んで制作を行った彫刻家・砂澤ビッキの作品を展示している。
□北海道命名之地
1857(安政4)年天塩川流域を調査した松浦武四郎が,この地でアイヌの長老から聞いた故事をもとに「北加伊道」の名を考えついたという。天塩川を渡って国道を稚内方面へ約1km,河岸への脇道を進んだ先に碑が立っている。